くらのえみこの活動報告

学童保育支援員の資格条件緩和に関する条例改正に、条件付きで賛成討論をしました(文教委員会議案)

最終更新: 2018年8月3日

先日、第2回定例会が終了しました。

最終日本会議において、文教委員会で審議された議案「学童保育支援員の資格条件緩和に関する条例改正」に条件付きで賛成討論しました。


条例改正の内容は、これまで放課後児童支援員の条件として、保育士や教員免許などを取得していることを条件としてきたことを、「5年以上、放課後児童健全育成事業に従事した者であって、市長が適当と認めるもの」との条文を追加することで、資格がなくとも、5年以上の経験があり、かつ市長が認めたものであれば指導員になることが可能となるものです。

今回の改正によって、保育の質の低下が懸念されることから学童クラブ保護者や指導員から反対の声が上がり、学童協による国会への請願署名が行われています。

署名は6月中旬時点で約20万筆集まっているとの新聞記事がありました。









結果として賛成としましたが、そもそもとして、このタイミングで議案としてだされるべきであったのか、今後、同様の規制緩和に関する改正が降りてくる場合を想定し、よくよく考えておくべきとの条件付での賛成としました。

討論内容は以下の通り

↓↓↓↓↓↓

案第44号 『武蔵野市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 』について、会派を代表して賛成の討論を行います。

結果として賛成としますが、そもそもとして、このタイミングで議案としてだされるべきであったのか、今後、同様の改正が降りてくる場合を想定し、よくよく考えておくべきとの条件付での賛成とさせて頂きます。

地方分権一括法により国と地方が対等となった今、たとえ「従うべき基準」としての省令であっても、現時点で地域の実情に合致しない条例改正を急ぐ必要はなかったのではないかと思っております。

今回の改正は、全国知事会・全国市長会・全国町村会の地方三団体の要望をうけて閣議決定がされ、省令で「従うべき基準」として各自治体に出されたことが改正の理由であります。

改正の内容は、これまで放課後児童支援員の条件として、保育士や教員免許などを取得していることを条件としてきたことを、「5年以上、放課後児童健全育成事業に従事した者であって、市長が適当と認めるもの」との条文を追加することで、資格がなくとも、5年以上の経験があり、かつ市長が認めたものであれば指導員になることが可能となるものです。

背景には、2015年に国の基準が定められた以前から、地方では人手不足があり、資格がなくても指導員として携わっていた方がすでにいたことにより、国基準が全国的なスタンダードではなかった実情があり、主に地方からの要請での閣議決定でありました。

しかしながら、委員会での審議からも、都市部や本市においては、現時点で規制緩和に踏み切るほどの喫緊の課題ではないと認識しております。

今回の改正によって、保育の質の低下が懸念されることから学童クラブ保護者や指導員から反対の声が上がり、学童協による国会への請願署名が行われているのはご存知のとおりです。

署名は6月中旬時点で約20万筆集まっているとの新聞記事がありました。

また、今年の6月6日に超党派の国会議員で構成されている「公的責任における放課後児童クラブ(学童クラブ)の抜本的拡充を目指す議員連盟総会」が開催されましたが、この場では、同議員連盟会長の自民党 馳浩(はせひろし)元文部科学相が、なり手不足は処遇の問題ではないのか、厚労省管轄事業に、なぜ地方分権を理由に内閣府が省令を出させるのか、との発言がありました。

さらに、6月19日には、自民党の国会議員で構成される「自由民主党学童保育を推進する議員の会」の総会が開催され、今回の条例改正の根拠となった「従うべき基準」の緩和に反対する主旨の決議があったとも聞いています。

請願はこれから国会で審議となりますが、審議結果次第では再び条例改正となる可能性も出てきます。政府与党の国会議員でさえ、今回の省令改正に疑問を持っているのが現状です。

それになによりも、本市において喫緊の問題がないのですからから、少なくとも今のこの時期に提出すべき必要性はないと言えます。

現に、今回の省令に対し、都内他市では、詳しい理由は分かりませんが、26市中17市が今定例会で議案提出していますが、9市では提出していないと聞いております。

また、市民参加を標榜する本市が、学童クラブ保護者、指導員と、この改正についてどれだけ意見交換をしてきたのか再検証が必要であることを加えて指摘させていただきます。

その上で、今回の改正に伴う懸念事項に対する本市の対応について、以下の点を審議で明らかにされましたので、賛成とするものです。

①5年以上の経験について、見守りだけでは経験としない。継続的に児童とかかわる育成の経験を実績とすること。

②これまでは資格+外部の研修を条件としていたが、今後、本市の運営指針を設け、指針に沿った子ども協会による研修を行い、本市独自の質を低下させない体制を整えること。

③現時点で指導員不足が喫緊の課題ではないが、市内保育園定員が増えており、確実に学童の定員も増加する。長期的スパンでみても今後児童数が減少したとしても、共働き世帯の増加により一定程度学童の定員は減ることはない。今から、指導員を増やしていく流れをつくっておくことが必要との考えであること。

④5年以上の経験とは5000時間以上の育成経験とすることを要綱に明文化する。5000時間の証明としては、勤務証明などの公的な証明書を提出していただくこと。

特に5000時間は、国が基準などを示していない現状では、他の自治体への影響も大きいもので、踏み込んだ答弁であり、高く評価したいと判断しました。

 最後になりますが、今回の条例の改正は、「平成26年厚生労働省令第63号 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」を元にした本市の条例を、省令により改正するというものですが、同基準の第3条では次のように定めています。

『市町村長は、(中略)その監督に属する放課後児童健全育成事業を行う者(以下「放課後児童健全育成事業者」という。)に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるように勧告することができる。

2 市町村は、最低基準を常に向上させるように努めるものとする。』

 つまり、自治体は、市の事業だけでなく、民間の事業者にも、国の最低基準を超える質の向上を勧告することも可能であるのです。

国基準よりも質を高めることが自治体の役目と考えれば国が基準を緩和したからといって、条例を改正しなくてもいいと思えてなりません。

今後予想される、国からの規制緩和として、指導員の配置基準があります。委員会質疑で、こうした国からの規制緩和に対する本市の姿勢をうかがったところ、「従うべき基準」か「参酌(さんしゃく)基準」か、内容によるというような答弁がありましたが、たとえ従うべき基準であっても、内容が本市においての実情に不適切であれば、検討の余地を残すことは十分必要であると考えます。

今回の省令も従うべき基準ではありますが、冒頭述べたように、国会や地域における動きや、本市の実情を考えれば、どうしても今回議案として提出するタイミングであったのかとの思いは残ります。

先日の学童協総会においても、保育の質に関して心配する意見がでました。

保育時間の拡大や受け入れ対象の拡大と、年々本市の学童クラブ体制の充実がなされていることは大変ありがたく前進と思っている。一方、保育園定員の増加により確実に学童の定員も増加している。時間や定員の量の拡大が著しい中、質の維持はなされるのかという趣旨のご意見でした。

様々な部分の量の拡大は、複合的な課題の増加につながることが考えらえます。

つまり、量の拡大を上回る質の向上を検討しなければ、現状維持すら難しいことになると言えると思います。

是非、そういった視点を持ちながら、今後の運営と条例改正には慎重に対応いただくことを要望いたしまして、賛成の討論とさせていただきます。

                                   以上



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