11月。七五三の時期になりましたね。
呉服屋さんに小さいかわいらしい着物が展示されていると、つい足を止めてしまいます。
行事ごとにはなるべく着物をきるようにしていまして、9月は甥っ子ちゃんのお宮参りがあり、おばあちゃま役で写真を撮りました。
貫禄あるでしょ~(笑)

さて、私と着物の縁は、戦後にさかのぼります。
戦後、祖父母は呉服店を営んでおりました。
当時の呉服業は盛んで、とくに城下町であったこともあり、芸者さんを初めとした着物の需要は多く、たくさんのお針子さんがいる賑やかな環境であったそうです。
その後、呉服店越後屋さんが三越デパートに変遷していったことからも、呉服業の勢いが想像できます。
父は若かりし頃「これからはデパートの時代だ」と思ったようで、お店を継がず、次男の叔父さんが継いでいましたが、数年前に亡くなり、完全に廃業となりました。
その後、店舗が売却され、今では、昔の趣を残しつつ改装されて、おしゃれな古民家カフェ風になっていて、嬉しくなりました。
今ではデパートの閉店が相次いでいますね。昔からの拠り所であった渋谷の東急百貨店本店が昨年閉店となったことは、衝撃でありました。
時代の移り変わりを感じます。
そのような背景から、子供の頃は、祖母から着物の端切れで巾着袋やお手玉を作ってもらっていました。
着物も様々作ってもらったのですが、当時の私は着物が大嫌い。私自身の七五三の思い出は、苦々しく。。。
まず、帯で胸が苦しい上、お化粧と整髪剤の匂いと車酔いが重なり、気分は最悪。
写真は全て、半ベソか怒っているものばかり、、、
一方、娘の七五三では、するすると着付けも進み、カメラの前ではにっこりで、ポーズもすんなり。なんとまあ、器用な娘に感心したものでした。

数年前まではどちらかというと着せられていた感の着物ですが、着物好きの義理母の影響や、呉服店のつながりもあって、自分の意志で着物について学ぶようになりました。
着物の格や帯との相性、季節のコーディネート、文様の意味、着付けなどなど、さまざま先輩方に教えていただき、その奥深さを知ることになりました。
今では自分でコーディネートを考え、自分で着付け、仲間と着物でお出かけという機会も増えました。


呉服屋さんそれぞれ、おかみさんのセンスが光り、お店を覗くのも楽しいです。
武蔵野市内にもいくつか呉服店があり、おかみさんや店主さんと懇意にさせていただいていますが、先日、吉祥寺のお店が閉店になったことはとても残念です。
着物文化を継承する意味も込めて、これからもできるだけ着物を着ようと思っています。
着物は流行があまりなく、生涯着ることも可能で、サイズが概ね合えば娘や孫の代まで着ることもできます。そういった意味では、コスパの良い側面もあります。
ただ、洋服と違い、心身共に元気でないとしっかり着ることができないということも身をもって感じています。
着物がとってもお似合いの松嶋菜々子さんも、着物を着用するドラマの前には、体幹を鍛えるトレーニングをされたとか、、、
何人(なんびと)も「日々精進」なんですね。
「ワンピースを着るように着物を着よう!」という先輩方の言葉を胸に、末永く向き合っていきたいライフワークの1つとなりました。



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