新年度がスタートしました。
武蔵野市議会では、3月12日より、2024年度予算特別委員会が始まり、3月26日の本会議で賛成多数で可決となりました。
今回私は、副委員長として臨みました。
議会の慣例?により、副委員長の質問は簡潔にという風潮がありますので、ある程度内容を絞って質問をしましたが、小美濃新市長となり初めての予算委員会であり、お考えを伺いたい箇所に溢れ、部分的ではありましたが有意義なやり取りもできました。
特に要望を重ねるもなかなか良い答弁を得られなかったオンライン授業に関しては、これまでの答弁とは打って変わり、今後数年にかけてではありますが、進展が期待できるものであり、評価しております。
全体的には長期計画に基づいた事業が主でありますが、市長公約や思いもある程度含まれた内容となりました。
事業詳細は多岐に渡りますので、今回は2024年度予算の大枠・特徴について書こうと思います。
●予算規模について。
一般会計予算は815億2,300万円で、前年度に比べて86億100万円、11.8%の増、歳入の根幹である市税は、個人市民税4億29万円増、市税全体では前年度に比べ13憶2,246万円、3.1%増の445億2,996万円を見込んでいます。
都の一般会計の規模も、前年度に比べて5.1%増の8兆4,530億円で過去最大です。
●本市の個人市民税増の要因・傾向について質問
(答弁)2021年度から2022年度の名目賃金の増加率が、全国平均約2.0%に対し本市は3%を上回り、その傾向が2023年度も続いているとみられ、2024年度の個人市民税予算額に反映させている。個人事業主の所得の伸びも特徴的で、コロナ明けの影響が考えられる。
(要望)コロナ後の賃金増加に伴う市民税の増加が見込まれていますが、一方で暮らしに身近な食料品等の値上げが続いています。市民生活の実態については、丁寧に見ていく必要を述べました。
●物価高騰と予算編成
物価高騰対策として、2024年度予算では、各費目の予算枠を3%上乗せしての予算組をしたとの答弁がありました。
●建設費の高騰が続く中、公共施設建替えをどう乗り越えていくか
本市では市立小中学校を始め、市内公共施設の建替え時代に突入しておりますが、昨年より急激に建設費が高騰しています。
物価高による資材高騰、建設業界の人材不足や働き方改革等の影響による労務費高騰が原因と言われています。
建設費が当面下がる見込みのない中、どう乗り越えていくか質問が出ました。
<武蔵野市立保健センター増築費用>
2022年10月策定した基本計画段階では総額費用約40億円でしたが、今年2月に約70億円に変更の報告があり、多くの会派から「一旦立ち止まるべき」との意見が出たことを受け、後日、修正案が提示されることになりました。
それに伴い、衛生費にある「保健センター増築及び複合施設整備事業実施設計」の予算額、9454万8千円を削除し、同額を予備費に付け替えをし、予算総額はそのまま変更しない修正案が賛成多数で可決となりました。
修正案に賛成したのは、自由民主・市民クラブ、立憲民主ネット、市議会公明党、日本維新の会武蔵野市議団、ワクワクはたらく会派。
市議会共産党と無所属むさしの会派は、予算案の修正案には反対しました。反対の理由は、保健センターの建設について見直しや立ち止まることを求めていないためとの趣旨でした。
<武蔵野市立第五小学校・井之頭小学校の改築>
3月5日文教委員会では、武蔵野市立第五小学校・井之頭小学校の改築に関する報告があり建設費・解体費の合計が各校とも約80億円、2年前の報告時の約1.5倍との報告がありました。学校改築に関しては、高騰への配慮をしながらも、質を落とさない工夫をしていく旨の答弁がありましたが、高騰が続く中どう工夫していくのか、各学校改築においても注視がされていくと思います。
●今後の財政シミュレーション
第六期長期計画調整計画で示された財政シミュレーションでは、この先30年間は市債と基金の取り崩しで乗り越えるとしていますが「見通しが甘い」「30年も先までの見通しは無理がある」等の意見も出ています。
建設費高騰の中での公共施設建替えに関しては、全国の自治体でも同様の課題を抱えております。国・都の補助金等を注視・活用しながら、度ごとにシミュレーションの点検は最低限必要であると考えます。
以上、大枠についてでした。質問しきれなかった事業等に関しては、委員会や一般質問等で伺っていこうと思います。
#くらのえみこ #蔵野恵美子 #令和6年度武蔵野市予算
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